George Eastman ロールフィルム1888年-

ロールフィルムを開発したのがGeorge Eastman、コダック社。
再び甦ったKODAK エクタクローム

写真はいまでは電気反応だが
こないだまでは科学反応だった

 乾板に使った感光乳剤をガラスの代わりに透明セルロイドをベースにしたフィルムに塗布して、巻軸に巻きつけて使用する【ロールフィルム】。そのゼラチンフィルムを開発したのがGeorge Eastman(1854-1932米国)。

 フィルムの入れ替えも暗箱でおこなわなければならず、1カット撮るのに時間がかかり過ぎてプロフェッショナルでなければ手に負えない代物だった。4×5・シノゴと呼ばれる大型フィルムを使った撮影では、つい最近の1990年代まである撮影現場では続いてもいた。

1枚ごとのフィルムを入れて撮影するカメラThe Kodak 1888年製

 いまではデジタルで電気反応で映像ができあがるが、2000年過ぎまではフィルムで化学反応で映像ができあがった。化学反応の方が人の手が加わり、その良し悪しで出来不出来もあったりしてアナログ的であった。そのフィルムを大衆化したのがGeorge Eastman。

 建築撮影ではアオリがきく4×5がメインだった。だが、フィルム交換に時間がかかり過ぎた、シノゴのコダックフィルム


 【ロールフィルム】は重量がまず軽減されていて、なにより明るい太陽の下でもフィルムをカメラに入れられ、簡単に連続撮影が出来る点がすぐれていた。写真文化を変えたのが、ロールフィルムの出現ともいえる。これにより、全世界でカメラが愛されるようになったともいえる。

 1888(明治21)年に開発された当初のロールフィルムは紙フィルムで現像処理後に画像膜を剥がし、透明ゼラチン膜に転写したネガを使うという手間がかかるもの。1889年には透明セルロイドベースのフィルムが完成。これがフィルムの主流になった。


コダックは写真フィルムだけでなく、写真を撮るカメラ「コダック35RF、1947年製」も作ったが、その後の写真処理のシステムは自由化した

写真を大衆化した張本人
George Eastman

 いま私たちが普通に使っている写真フィルムの大衆化をはかり、より写真を身近なものにしたのがこの大発明ともいえるロールフィルム。ちなみにGeorge Eastmanが創った会社が黄色いイメージカラーのコダック社。写真フィルムだけでなく、それを使うカメラ機器の製造、そしてフィルムの現像、プリントといった一連のシステムをつくりあげていた。

「 You press the button,we do the rest」あなたはシャッターを押せば、後は我々がやりますの宣伝文句で、カメラをコダック社へ送り返せば、10ドルでフィルムを現像し100枚のプリントと新しいフィルムを装填したカメラを顧客に渡すというシステムで写真市場を築き上げた。写真を大衆化した張本人はこの人・George Eastman(1854-1932)。このフィルムとよばれる発明により写真産業は急成長した。

 彼はこうしてカメラとフィルムで築いた財産を人類愛に投資するフィランソロピーPhilanthropy家でもあった。イーストマン音楽学校マサチューセッツ工科大学の第二キャンパス建設などに寄付をしている。また低所得者のための診療所をヨーロッパ各地に建設するための基金を創設した。

ライカのブローニーカメラと言われたM7. Mはマミヤのエム。7は6×7のなな(^○^)

和製英語で通用しない
ブローニーフィルムサイズ

 つい最近まで、プロカメラマンがつかっていたブローニーフィルムというのが日本では存在する。120フィルム、220フィルムのことだが、画面サイズが6センチの幅のフィルムだが、そのサイズ判をさす言葉がブローニー。しかし、これはコダック社が製造したカメラのブランド名Brownieで、そのカメラが使っていたのが日本でいうブローニーフィルムと呼ばれるもの。
 
 このフィルム、パトローネに入っている35フィルムと違い、太陽光下ではフィルム交換できず、すこし使い勝手が悪かった。でも大判で撮影できる利点があったので2000年前後まで使われていたのだ。ハッセルブラッドの6センチ×6センチの真四角がよく知られているが、6センチ×4.5から17センチまで画面サイズは存在していた。

6×7撮影は個人的意見としてはすわりのいい、好みの写真だった。奈良の大仏殿をバックに撮影させていただいたVWワーゲンバス、今このデザインで1Box軽で走ってる姿を観ると思い出す写真。ちなみに私はブローニー版は富士フィルムと決めていたのでRVPです(^○^)

デジタルでもフィルムでも
写真の原点は肖像写真

George Eastman(1854-1932米国)


 いまでは写真フィルムは一般的な商品ではなくなった。デジタル写真が主流となり、コダック社は2012年に連邦倒産法の適用を申請した。そしてカラーポジフィルムの製造販売を終了した。フィルムの質感を重視してフィルム撮影するQuentin Tarantino映画監督などが今だに居てくれて、そして2017年エクタクロームフィルムは復活する。

 人がシャッターを押すのが最も多いのは、子どもが生まれてから10年という。赤ちゃん時代にデジタルが普及していた世代は、今の小学生くらいの子どもたち。彼らの幼い頃の写真はHDD、CD、DVDの中だ。だからフィルム写真を知らない世代と言っていいだろう。

 しかし今の中学生や高校生の赤ん坊時代はまだ写真フィルム。もちろん印画紙にプリントされた写真の時代だが、それも過去になりつつあるから、ドッグイヤーと呼ばれ進化が早いデジタル関連の技術になかなか人の感覚がついていけない。そしてせっかく撮った写真自体を保存し鑑賞するといった基本がおろそかになっていたりする。

今ではiBooksが写真アルバムの代わりだったりする。ウェディングアルバムをPDFで本にして私はお二人に写真をお渡しする。写真を観る文化も改善していくが、感動は変わらない

 過去の写真というのはまだほとんどと言っていい程、フィルムで撮られた写真である。その写真が残っているおかげで、今のデジタル写真文化もある。

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